長寿研究のいまを知る(3)なぜ、老化で「テロメア」が注目されるのか

公開日: 更新日:

 ならば、テロメアの短縮を抑制できれば老化は止められ、長寿につながるのか?

「テロメアの短縮抑制は、老化を遅らせるアプローチのひとつにはなりえます。早老病のひとつであるウェルナー症候群の患者さんのテロメアは同年代の人より短く、100歳以上の長寿者とその家族は80代でも60代の平均値に匹敵するとの報告があります。また、テロメアの長さと見た目年齢の関係を調べた双子研究がデンマークで行われ、若く見えた人ほど長生きの傾向にあり、テロメアが長い、もしくは短いテロメアが少ないことがわかっています」

 だからこそテロメアを「健康長寿の指標」ととらえてテロメアを無駄遣いしない生活習慣を身に付けることが大切だと根来医師は言う。

 実際、米国の研究ではウオーキングなどの有酸素運動、野菜中心の食事、7時間以上の睡眠、良好な人間関係といった健康に良いとされる生活習慣はテロメアを伸ばすことが報告されている。

「私はとくに慢性炎症、糖化、酸化がテロメア短縮の敵であり、できるだけそれを避けることが肝要と考えています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇