長寿研究のいまを知る(3)なぜ、老化で「テロメア」が注目されるのか

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 ならば、テロメアの短縮を抑制できれば老化は止められ、長寿につながるのか?

「テロメアの短縮抑制は、老化を遅らせるアプローチのひとつにはなりえます。早老病のひとつであるウェルナー症候群の患者さんのテロメアは同年代の人より短く、100歳以上の長寿者とその家族は80代でも60代の平均値に匹敵するとの報告があります。また、テロメアの長さと見た目年齢の関係を調べた双子研究がデンマークで行われ、若く見えた人ほど長生きの傾向にあり、テロメアが長い、もしくは短いテロメアが少ないことがわかっています」

 だからこそテロメアを「健康長寿の指標」ととらえてテロメアを無駄遣いしない生活習慣を身に付けることが大切だと根来医師は言う。

 実際、米国の研究ではウオーキングなどの有酸素運動、野菜中心の食事、7時間以上の睡眠、良好な人間関係といった健康に良いとされる生活習慣はテロメアを伸ばすことが報告されている。

「私はとくに慢性炎症、糖化、酸化がテロメア短縮の敵であり、できるだけそれを避けることが肝要と考えています」

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