あなたの背中&腰の痛み…正体は「内臓の病気」だった!?
デスクワークが中心の40代の男性は、10日ほど前から体のだるさに加え、腰の鈍い痛みに悩まされていた。マッサージにも通ったが、症状は一向に改善しない。ついには熱が出てきたため病院に駆け込んだところ、前立腺炎だった。
「この男性は抗生物質を服用することで完治しましたが、“なんとなく腰が痛い”という男性に前立腺炎は珍しくありません。一方、女性で多いのは腎盂炎です。女性の尿道は3~5センチと短く、膣や肛門と近いため膀胱炎になりやすく、そのまま腎盂炎になるケースもあるからです」(松尾院長)
「背中が痛い」と訴えてきた人の中には、ストレスや過労による帯状疱疹が原因だったケースもあるという。
「数日前に来院された30代の男性はその後、背中に発疹ができたため、病名に納得したようですが、それまでは“整形外科に行くべきですか?”と内科の受診は間違いではないか、と疑っていました」(松尾院長)
背中や腰に痛みを引き起こす病気の中には消化器が原因のものもある。
「例えば胃潰瘍は腹痛やみぞおちの痛みが一般的ですが、腰痛を訴える人もいます。通常の腰痛との違いは食後に痛みが出ること。一方、十二指腸潰瘍は空腹時に腹痛が生じ、食事をすると治まるという特徴があります」