最悪一生寝たきりも…風邪だと思ったら「扁桃炎」の恐怖
扁桃の炎症が、頚部から脊椎、脊髄へ広がることもある。手足につながる神経が通っているので、手足にマヒが出て寝たきりになる悲惨なケースもあるのだ。
「それだけではありません。病巣性扁桃炎といって、扁桃炎があるだけで、扁桃とは遠く離れた腎臓、肝臓、皮膚、関節などに悪影響を及ぼすことが分かっているのです。理由はまだ完全に解明されてはいません。腎炎がなかなかよくならなかったが、扁桃を摘出したら腎臓の炎症も改善したというケースもあります」
扁桃炎の治療は、軽症なら抗生物質や消炎剤などの薬物治療。点滴になることもある。扁桃周囲膿瘍のようにすでに膿が扁桃から周囲にまで広がっていたら、前述の通り、手術になる。
だから、こじらせないことが非常に重要だ。ポイントは、早めに医師の治療を受けることに尽きる。
「最初の症状は風邪と似通っているので、症状だけで見分けるのは困難です。風邪らしき症状があり、2~3日様子を見ても改善しない、激烈な喉の痛みがある、といった場合は扁桃炎を疑って病院に行くべきです」