いつ、どんな姿勢がいい? 正しい「家庭血圧」の測り方
浅山氏らの最新研究によって、高血圧リスクの高い人は朝、低い人は夜に家庭血圧測定をした方が、将来の心臓や血管の病との関係が明らかになることが分かったのだ。
■血圧計で望ましいのは「上腕」タイプ
そもそも、日本高血圧学会が病院での血圧測定値より家庭血圧を重視したのは、医師や看護師の前では緊張して血圧が上がる「白衣高血圧」や、病院では正常なのに自宅で測ると高くなる「仮面高血圧」があるからだ。しかも、危険な「夜間高血圧」の判断材料になるのは就寝前の血圧や起床直後の血圧なので、これは家庭でなければ測るのは難しい。
「ですから、大切なのは毎日計測してその変化を知り、治療のタイミングにすることなのです」
では、正しい家庭血圧測定とはどのようなものなのか?
血圧計には「上腕」「指先」「手首」で測るタイプがあるが、望ましいのは「上腕」タイプ。
「1~2分安静にした後に背筋を伸ばし、上腕で測ってください。腕は一度左右で測って高い方で測るようにしましょう。そうすれば、高血圧を見逃すことは少なくなります。ちなみに、左右差が20mmHg以上あれば、低い方の血管の動脈硬化が進んでいる可能性があります」