子供に「痛いの痛いの飛んでいけ」は効果があるのか?

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 子供に「痛いの痛いの飛んでいけ」と言いながらさすってあげることにも意味がある。実際に痛みが軽減すると、子供は呪文が効いたと思って不安がなくなり、安心する。すると、その心理的な作用でゲートはさらに閉じるという。

 皮膚を触ることの効果は、内分泌系の働きも関係する。痛みが脳に伝わると、中脳水道周囲灰白質という部分で痛みを制御する信号を出す。これが痛みが自然に軽くなる「下降抑制系」というメカニズムだが、その働きを強めるのが脳内ホルモンのオキシトシン。皮膚を触ることでもオキシトシンの分泌が促されるのだ。

「皮膚を触る効果の3つめは、皮膚に触覚の刺激があると脳でβエンドルフィンという物質がつくられることです。この物質は『脳内麻薬』ともいわれ、医療用麻薬のモルヒネと比べて鎮痛作用が約80倍強いとされます」

 皮膚は露出した第2の脳。皮膚を触ることは、脳を触ることなのだ。

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