米国の裁判がきっかけ…やはりコーヒーは健康に悪いのか
大腸がん、口腔咽頭がん、前立腺がんなどのリスクを軽減させるという報告もある。
ほかにも、アルツハイマー型認知症になるリスクが最大62%も低下することや、2型糖尿病、パーキンソン病、脳卒中などの心血管系疾患の予防に効果があるという研究もある。
コーヒーに含まれているカフェイン、クロロゲン酸(ポリフェノールの一種)、ニコチン酸類(ビタミンB)、NMP(N―メチルピリジニウムイオン)といった物質が、こうしたさまざまな健康効果に主体的に作用していると考えられ、世界中で研究されているのだ。
「中には、コーヒーの摂取が認知症や高齢女性の場合で骨粗しょう症のリスクをアップさせるのではないかという報告もあります。カフェインの過剰摂取は血圧の上昇や不整脈の原因になることも指摘されています。ただ、より信頼できる数多くの大規模研究を総合的に見てみると、『1日3~4杯なら健康効果がある』と考えていいでしょう。アクリルアミドは発がん性がおおよそ認められていますが、トータルで見ればコーヒーの適量な摂取は健康効果の方が大きいといえます」
もちろん、健康を考えて飲むなら砂糖たっぷりはNG。缶コーヒーやインスタントコーヒーではなくレギュラーコーヒーを1日3~4杯が望ましい。