運動経験ほとんどなし…始める時に気を付けるべきことは?
運動経験のない中高年の皆さんは、まずは自分が思っている以上に体が動かなくなっているということを自覚しましょう。
筋肉が衰え、神経・筋反応も鈍くなり、関節の柔軟性も落ちています。準備運動もなしに急に動くと、転倒したり、膝に負担がきて、故障やけがを生じやすくなるので、注意が必要です。
運動を始める時に注意したい持病は、動脈硬化を起こしやすい生活習慣病、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)、合併症のある糖尿病、変形性関節症です。
動脈硬化によって心臓に血液を送り出す血管がもろくなっていたり狭くなっている場合は、虚血性心疾患を起こしやすいです。体を動かした時、胸が締め付けられるように感じる(労作性狭心症)だけでなく、症状がないのに心筋の血流障害が生じる無症候性心筋虚血もあります。
高血圧自体はありふれた病気ですが、脳卒中や心不全、心臓病などの重大病のリスクを高めるので、診断された場合は放置せずに治療が必要です。
糖尿病の人においては、血糖値を下げる効果があるので運動療法が推奨されますが、腎症や網膜症などの重度の合併症がある場合は、かえって症状が悪化することも。