食品、風呂、トイレ…中高年がコロナ禍で注意すべきこと
■血圧管理と便秘対策
何を、どの程度工夫するかは人によって異なる。例えば誤嚥が多い高齢者はお餅をのどに詰まらせて窒息しないように、お餅を控えた方がいい。寒い夜にトイレでいきんで脳卒中で倒れてそのまま帰らぬ人になる場合も多い。便秘気味の人は体を適度に動かし、食物繊維の多い食べ物を口にしたり、体をひねるなどして便秘防止に努めることも大切だ。
入浴は薬と同じような降圧効果があるといわれる。お風呂好きな中高年は湯船で血管が広がり、急激な貧血から失神してお風呂で転倒したり、湯船で溺れたりしないように血圧管理に気をつけたい。冬はノロウイルスやロタウイルスなどによるウイルス性胃腸炎を発症して命を落とす人もいる。食べ物の管理にも気を配りたい。
「新型コロナになりたくないからといって家に閉じこもっていれば、高齢者は筋肉が落ちて屋内での転倒が増え、寝たきりになるリスクも高くなります。これからの季節は命の危険が迫る時期です。新型コロナの新規感染者数などに目を奪われずに、自分のリスクに応じたリスク対策をとることが大切です」