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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

「チャイナウイルス」でアジア系へのヘイトクライムが激増

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、全米ではアジア系アメリカ人へのヘイトクライムが激増しています。トランプ大統領の差別的なレトリック「チャイナウイルス」という言葉が最大の原因と指摘され、これを正すための努力が始まっています。

 アジア系へのヘイトクライムを防ぐために活動する非営利団体によれば、パンデミック以降、アジア系に対するヘイトクライムは報告されただけで2800件。ニューヨークでは犯罪として認められたものだけで2020年前半に20件起こり、わずか1件だった前年と比べると大きな増加となっています。

 この傾向は今年に入っても続き、ニューヨークでは2月下旬にアジア系が襲われてケガを負う事件が4件連続で発生、ニューヨーク市警は専門の警官を動員するなどで対応するとしています。

 この増加の最大の原因は、当時のトランプ大統領が公式の会見で新型コロナウイルスを「チャイナウイルス」と呼び続けたことにあると、専門家の研究でも明らかにされています。 

 一部の人たちがコロナへの怒りや憤りを中国人にぶつけようと、外見では見分けがつかないアジア系を襲っているわけですが、ヘイトクライムかどうかを認定するのは非常に難しく、地下鉄の中での嫌がらせや差別用語を含めると、相当な件数が起こっていると考えられます。筆者もパンデミックが始まった頃、ある店に入ろうとしたら閉店だと嘘をつかれ、断られる経験をしました。

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