熱中症対策は今から…「暑熱順化」で負けない体づくりを
今年もこの時期から30度を超える真夏日を記録するなど、今から「熱中症」に注意が必要だ。昨年は、コロナ禍で在宅習慣があったにも関わらず、総務省消防庁の調べでは熱中症で救急搬送された人は約6.5万人を記録した(2020年6月~9月)。そこで、この時期からやるべき「熱中症」対策についてまとめてみた。
■熱中症は「マスク着用時」「室内」でも注意
高温の環境下で、体内の水分やミネラルバランスが崩れたり、体温調整機能が破綻することで、体内に熱がこもり発症する。体温上昇、めまい、体のだるさ、ひどい時には痙攣や意識障害、さらには最悪死に至る。
実は、熱中症の多くは室内で発症している。東京都福祉保健局によると熱中症で亡くなった方の9割以上が室内熱中症とのこと。さらに日中だけでなく夜間でも注意が必要だ。気密性の高い住宅では、日中の日差しで壁や天井に熱が蓄えられ、夜に放射熱となり室内に流れ込んでくるため、夜間でも室温が下がらないからだ。
また、コロナ禍でマスク生活が常態化しており、「マスク熱中症」にも気をつけたい。マスクを着けると熱が体外に出にくくなるため体温が上昇する。そのうえ、口の中が湿るため、喉の渇きを感じづらく水分補給を怠りがちになるからだ。
では、なぜ今から熱中症が起こるのか、熱中症に詳しいノザキクリニックの野崎豊院長に聞いてみた。
「それは暑さに体が慣れていないからなんです。暑さに体を順応させるために大切なのは汗をかける体をつくることです。なぜなら、人間は汗をかくことで体温を調節しているからです。ところが、冬は汗をかく機会が少ないため春先は汗腺機能が低下してしまっており、上手く汗をかけません。そこで真夏のような暑い日があると、体が順応できずその結果、熱中症になってしまうのです」
そこで、野崎院長は今すべき熱中症対策として「暑熱順化(しょねつじゅんか)」の獲得を第一に挙げる。
「『暑熱順化』とは、暑さに体を徐々に順応させていくことで暑さに負けない体をつくることです。その方法は、ウオーキング、ジョギングなどの軽い運動や入浴などで汗をかいて汗腺機能を高めることです。入浴はシャワーではなく、しっかり湯船に浸かりましょう」
このように暑熱順化を獲得するためには多くの汗をかくため、脱水症状に注意したい。
「脱水症対策として意識的にこまめな水分、ミネラル補給を行うようにしてください。そして十分な水分、ミネラル補給を行うと、血液循環量が増え、汗をかきやすくなるため、暑熱順化も進みやすくなります」と野崎院長はいう。
■「ミネラル」は健康維持に必要
「汗をかくと水分と一緒にミネラルも失われてしまいます。ミネラルは体の健康維持に必要な5大栄養素のひとつです。体内でつくることができないので、食品や飲料から補給する必要があります。私のお薦めは『ミネラル入りむぎ茶』です。手軽にミネラルが補給できるうえ、無糖でカロリーゼロ、カフェインゼロですから毎日、飲めるのがいいですね」
■「ミネラル入りむぎ茶」の「血流改善効果」「体温下降効果」に注目
なんと、この「ミネラル入りむぎ茶」には、熱中症対策に効果的な血液をサラサラにする「血流改善効果」があることが野崎院長らの研究でわかっている。
人間の体は、汗をかくことで体温調節するほか、体内で発生した熱を血液によって皮膚に集め、その熱を体外に放出して血液の温度を下げることで体内の熱を抑える仕組みになっている。
しかし、水分やミネラルが不足して血液がドロドロになると、血液の流れが悪くなって熱を放出できなくなる。そのため、体内に熱がこもり、熱中症になってしまうのだ。「ミネラル入りむぎ茶」には血液をサラサラにしてくれる「血流改善効果」があるため、熱中症対策に効果的な飲料と言えます。また、血液がサラサラになることで、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となる血栓対策としても効果的です。
さらに、「ミネラル入りむぎ茶」には上昇した体温を下げる「体温下降効果」も期待できますと野崎院長。
共同研究によると、飲用後30分で体温が1.7度も下がったというから、この効果も見逃せない。
■生活シーンや体調に合わせた飲料選びを
水分補給は何も「ミネラル入りむぎ茶」だけとは限らない。中にはスポーツドリンクや経口補水液を利用しているという人もいるはずだ。しかし、それらには一長一短があり、生活シーンや体調に合わせた飲料選びが必要だと野崎医長はいう。
「糖分が多く含まれるスポーツドリンクは吸収されやすい半面、エネルギー消費量がそれほど高くない大半の人にとっては飲みすぎによる一過性の糖尿病リスクや肥満リスクが避けらない。経口補水液は脱水症状に陥った際、医師から指示された場合に限って飲むべきもので、自己判断で予防的に飲むと塩分の過剰摂取になる恐れがあります」
その点、「ミネラル入りむぎ茶」は無糖で、カフェインもゼロなので、誰もが安心して飲める日常的な熱中症対策飲料なのだ。
■水分&ミネラル補給は効率的な「点滴飲み」
飲み方にもポイントがあると野崎院長はいう。「水分やミネラルの補給は一気に行うと体にうまく吸収されず尿や汗などで排出されてしまうので、1時間にコップ1杯を目安に少しずつ意識してこめまに飲む「点滴飲み」を推奨しています。特に、意識して飲みたいタイミングは、睡眠中はたくさんの汗をかくため就寝前や起床時に、さらに入浴前後です」
熱中症は発症した当日の水分とミネラルの不足からなるのではなく、数日前からの不足が原因で発生する。だからこそ毎日こまめに意識して水分とミネラルを補給する必要があるのだ。
最後に、野崎院長から、「暑熱順化を獲得し、熱中症に負けない体づくりを行うことが、この夏を元気に過ごすポイントです」と話があった。
暑熱順化の獲得とミネラル入りむぎ茶点滴飲みで、本格的な夏を万全な体制で迎えよう。