「32歳。いきなり介護がやってきた。」あまのさくや著
あまのの父は外資系企業に勤め、アメリカに海外赴任していたため、アメリカ人のような大胆な性格だった。MBAを取得するために、50歳で大学院に入学したくらいだ。
ある日、会社でてんかんの発作を起こすが、無事に回復してMBAを取得し、大学院も卒業した。ところが6年後、様子がおかしくなる。10分前にした約束を覚えていない。母とラグビーの試合を見に行って、いなくなったと思ったら家に帰っていた。中程度のアルツハイマー型認知症と診断されたが、翌年、母ががんで入院すると、母の不在に父は混乱して「なんでいないの?」。
父の認知症と母の死という事態に直面した絵はんこ作家の混乱と奮闘の日々。
(佼成出版社 1430円)