「やせの大食い」は食べた物の“小腸通過時間”が短い

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 消化時間にこれほどの幅があるのは、人によって腸の長さが違ったり、食べ物によって消化のスピードが違うからだ。

 むろん、個々人の小腸の運動力の差もある。小腸は消化された食べ物を輸送したり、消化液としっかり混ぜ合わせるために「蠕動運動」「分節運動」「振り子運動」といった動きを行う。

「こうした小腸の動きを人為的に変えることは難しい。そうなると、個人の努力で最もダイエット効果が出るのは『基礎代謝を上げる』ということになります。それにはまず、食事と運動です。日本肥満学会では行動療法に沿った食事や運動の指導を推奨しています」

 日本肥満学会では、リバウンドを避ける意味でも1カ月1キロ、3カ月で3キロ、ウエスト周囲径3センチ減らす「サンサン運動」を提唱している。

「ダイエットの目的はあくまでも健康的な体になること。肥満とともに腹腔内に脂肪がたまるハイリスク肥満症、すなわちメタボリックシンドロームは、高血圧、2型糖尿病脂質異常症を併発しやすく動脈硬化を促進し、心疾患や脳卒中増加の主因となっています。それを防ぐ意味でも食事と運動に力を注いでいるのです」

 次回は、大分大学が大きな成果を挙げているという、行動療法の具体的なやり方を紹介しよう。

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