患者だけでなく一緒に暮らす家族にもケアは必要
中には、長い間我慢し続けて、健康を損ねてしまう家族もいらっしゃいます。最近のがん医療は外来治療が主体となっていることから、一緒に暮らす家族の心の負担が大きくなっているのです。
われわれ医師は、患者本人にばかり気がいって、家族の方にまで及ばないことも多々あります。ぜひ、患者家族を対象としたさまざまなケアを活用してください。
介護している家族に休暇をとってもらうために、患者が入院する「レスパイト入院」というものもあります。相談支援センターや担当医に相談してみるのもいいでしょう。自宅に往診や訪問看護が来てくれている場合は、看護師に相談されるのもひとつの方法です。
家族の看病や介護でツラいことがあるなら、ひとりで悩まず、誰かに相談したいものです。すぐに解決できなくとも、気持ちは楽になります。