精子力の「低下」「老化」の原因と防ぐポイント
僕も、患者さんに説明する側として、肥満では話に説得力がないので、体重コントロールをしっかりやっています。BMIという体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数で、18・5~25未満が普通体重に該当します。僕は、46歳ですがBMIは約22を保っています。
精子力は、肥満だけが関係しているわけではありません。他には、喫煙、薄毛の治療薬、ストレス、不眠、長時間の入浴なども関係します。
■過剰なストレスが精子の元気を奪う
肥満の次に多いのがストレスです。Bさんは35歳の高校教師です。時期によりますが、進路指導が忙しく、その間は睡眠時間がほとんどとれないこともあるようです。忙しい時期での精液所見は確かに不良でした。妊娠を希望する間は、睡眠を十分に取るようにして、仕事のストレスも軽減するようにお話ししました。
ストレスが過剰にかかるとテストステロンが低下する原因となります。たまたま、Bさんは転勤で違う高校に赴任となり、そこは以前の高校に比べて落ち着ているとのことで、驚くことに精液所見も改善傾向を示しました。
精子力が低下する因子はさまざまなものがありますが、どれも生活習慣を見直すことで改善が期待できます。精子力は健康のバロメーターともいえます。該当する項目があれば、まずは、改善を試みてください。