コロナ禍は一段落したが…「隠れ疲労」を見逃してはいけない

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの感染が減少し、19都道府県に出されていた緊急事態宣言も解除された。冬に第6波の到来も予想されているが、長く続いた“自粛生活”にいったん区切りがついたことで、会食や飲み会を再開している人も多い。そんな中、気を付けたいのが「隠れ疲労」だ。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 われわれは運動をしたり仕事をした後などに「疲れた」と感じるが、この感覚は実は錯覚だ。運動や仕事くらいでは、エネルギーが枯渇して疲労することはほとんどないという。

「そうしたタイミングで『疲れた』と感じるのは、脈拍、呼吸、血圧、体温、睡眠、緊張といったあらゆる身体・精神活動をつかさどる自律神経に負担がかかり、疲弊するからです。運動や仕事で自律神経が酷使されると、脳は『疲労感』を自覚させようとします。それ以上、体を動かすなどして自律神経に大きな負荷をかけないようにするためです」

 疲労を長期にわたって放置していると、自律神経がパンクして免疫系、内分泌系、循環系の機能に負担がかかり、糖尿病脂質異常症、高血圧などの生活習慣病にかかりやすくなる。最悪の場合、心筋梗塞などを起こして突然死につながる恐れもある。つまり、「疲労」というのは、無理をさせないように脳が発する危険信号なのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…