福井県「さばえ」のメガネは何が凄いのか? 海外有名ブランドも注目

公開日: 更新日:

 目が悪くなると全身の健康状態が悪化するのをご存じか? 人は情報の8割を目から得ているとされ、加齢で見えづらくなると、転倒リスクが上昇するだけでなく、網膜へ届く光が減り、体内時計が狂って睡眠障害を起こしたり、脳への刺激が減り認知機能が低下するとされている。だからこそ、年を重ねるほど自分に合った良いメガネが必要となる。そのためには優れたメガネレンズ、良いメガネを提案し作ってくれる眼鏡技術者とともに、良いメガネフレームを手に入れる努力をすべきだ。幸い日本には世界的に有名な「さばえのメガネフレーム」がある。さばえのメガネを専門に販売している「さばえめがね館東京店」(東京・日比谷)店長の内田祐子氏にその利点について聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「福井県鯖江市を中心にしたエリアでは国内のメガネフレームの約95%が作られ、イタリアのベッルーノ、中国・深圳とともに世界3大メガネ産地の一角を占めています。そこで作られるメガネフレームは『さばえのメガネ』として世界ブランドになっており、それを採用している海外ブランドもたくさんあります」

 メガネのフレームは複雑な形状であるため、自動化できない部分が少なくない。それを作る技術を持つ職人が福井・鯖江には大勢いるという。

「ここで作られるメガネは、多いもので200以上の工程を経て完成され、その工程の一つ一つは専門の工場、職人たちの分業により手作りされています。かけ心地の良い、お客さま本位のメガネになっていて、日本人の顔にあったデザインになっているのです」

 最近は中国などから安いメガネフレームが大量に輸入されているが、工程が少ないためにメガネを落としたりしたときの衝撃がフレーム全体に及び傷んでしまい、メガネ一式を買い替えざるを得ないケースが多い。しかし、鯖江のメガネフレームは衝撃がフレーム全体の損傷にならないよう、その部分だけが壊れ、後で交換できるように作られている。

 また、メガネを長時間心地よくかけるには、鼻の部分に負担がかかり過ぎないよう、フレームの重さのバランスが重要になる。鯖江のメガネフレームは、それも計算され作られているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  2. 2

    協会肝いりゲームアプリ頓挫の“張本人”は小林浩美会長…計画性ゼロの見切り発車で現場大混乱

  3. 3

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  4. 4

    SixTONES新冠番組を潰しにかかるTBS日曜劇場の本気度 道枝駿佑、松本潤、目黒蓮が強力な"裏被り”連発

  5. 5

    長渕剛「理不尽と戦ってほしい」鹿児島の母校卒業生にエールも…元女優から新たな告発

  1. 6

    侍J井端監督が正捕手に据えたい大本命は…3月強化試合への招集は「打倒甲斐」のメッセージ

  2. 7

    「胎動」と「混迷」が交錯するシンドイ2年間

  3. 8

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  4. 9

    長山藍子のおかげでわかった両眼のがんを極秘手術

  5. 10

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ