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稲垣元鍼灸師

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸師、修士(鍼灸学)、日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員、全日本鍼灸学会会員。

フレイル予防にも東洋医学は有効か 鍼灸治療が期待されている

公開日: 更新日:

 また、フレイル予防をする3つのポイントとして「運動食事・孤立しない」を挙げていますが、これに関しては、鍼灸での対処が有効であると考えます。

 たとえば、膝関節痛の患者さんに鍼灸と運動療法を組み合わせて治療したところ、運動療法だけの場合に対して歩行距離が伸びたという研究報告があります。食事についても、鍼灸治療でむせこみが改善。誤嚥肺炎のリスク低下に役立つと考えられます。

 さらに鍼灸の副次的な効果として、鍼灸治療時のリラクセーション状態が睡眠の質を改善するという報告もあります。昼夜逆転などの生活習慣を正常化し、社会的なつながりを保ち、結果、孤立を防ぐのです。

 鍼灸師は患者さんと比較的長い時間接します。それによって患者さんの衰えや体のちょっとした変化に気づきやすい。鍼灸治療は間接的ではあるものの介護予防の取り組みのひとつとして大いに期待されています。

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