【目】急増中スマホ老眼を予防 10分に1度は遠くを見るべし
誰もが経験する目の疲れ。「疲れ目」であれば一時的なものなので、休息したり、睡眠をとれば自然と回復する。しかし、疲れ目が起こりやすい状態を放置していると、いつの間にか「眼精疲労」へと悪化させてしまう。
眼精疲労になると、目の疲れや痛みが強く、休息しても改善しない。目の症状だけでなく、肩凝り、頭痛、吐き気、倦怠感、自律神経失調症などの全身症状を伴うのが特徴だ。
近年、急激に疲れ目を加速させているのは、スマートフォン(以下スマホ)の普及だ。「梶田眼科」(東京都港区)の梶田雅義院長が言う。
「いま、眼科関連の学会で話題になっているのは、スマホを長時間操作することで起こる眼位異常です。若者を中心に『急性内斜視』の患者さんが増えています。主な症状は遠くを見ると物が二重に見える『複視』です。もともと眼位が内斜位や外斜位の傾向がある人に起こりやすい」
「眼位」とは、黒目の位置のこと。正常の眼位は、両方の目が真っすぐ前を向いていて、片方の目を何かで覆っても、黒目の位置は動かない。