ワクチン体験記 接種後の高熱に備えて休みの前日に打ちたい
「アナフィラキシーの副反応が起こった場合を想定して、ワクチン接種後は会場に設置された待機所で15~30分ほど安静にして様子をみる決まりになっています。アナフィラキシーは接種後15分以内に起こることが多いからです。いきなりショック状態になって重篤な症状が出るのは極めてまれで、ほとんどは発疹が出たり、唇や舌が腫れるなどの軽い症状が表れることで判明します。アナフィラキシーがあった場合、アドレナリンを注射する処置ですぐに回復します。軽い場合は抗ヒスタミン薬の注射のみで治まることも多く、当院でも全員すぐに回復しました」
ワクチン接種が進んでいる米国のCDC(アメリカ疾病対策センター)の報告によれば、ファイザー社の新型コロナワクチンでは100万人当たり5・0人にアナフィラキシーが起こっている。ワクチン全体でみると1・3人なので、頻度は高いと考えたほうがいい。接種して30分はその場で自分の体調に異変がないかどうかをしっかり確認し、不安があればすぐに報告したい。
厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会では、ワクチンを接種した医療従事者を対象にした副反応の調査結果が報告された。それによると、1回目の接種では3・3%だった37・5度以上の発熱は2回目で38・4%、38度以上の発熱も1回目が0・9%、2回目は21・5%と、2回目の接種後で増えている。また、倦怠感や頭痛といった全身症状も同様だった。
1回目の接種は問題なかった人でも、2回目は副反応が出る可能性が高くなるので注意したい。