コロナワクチン接種後の「目」の副反応 視神経炎の報告あり

公開日: 更新日:

 新型コロナワクチンの副反応といえば、「発熱」「頭痛」「アナフィラキシーショック」「心筋炎」などが知られているが、目についてはどうか?

 これまでは「眼瞼障害」「目の異常感」「結膜充血」「眼瞼浮腫」「眼瞼紅斑」「閃輝暗点」などが報告されていたが、12月18日の日本神経眼科学会では、新型コロナワクチン接種後に視神経炎を発症した3症例が報告され、そのうち2例が抗MOG抗体陽性だったことから注目が集まった。新型コロナ感染後の視神経炎は報告されていたが、ワクチン接種後での抗MOG抗体陽性の視神経炎の報告は珍しかったからだ。「自由が丘清澤眼科」(東京・目黒区)の清澤源弘院長が言う。

「抗MOG抗体は中枢神経に炎症性脱髄病変を生じさせる特殊な自己抗体の一つで、視神経炎、脳炎、脊髄炎などの原因になることが知られています。家庭の電線はショートしないようにビニールの絶縁体によって覆われています。それと同じように、神経は髄鞘で覆われています。この髄鞘が壊れて、中の電線がむき出しになる病気が脱髄疾患です。神経内科領域において、頻度が高い関連疾患には脳炎や脊髄炎などがあり、眼科領域では近年、抗MOG抗体陽性視神経炎が知られるようになりました。新たな原因が示されたことから、眼科医に注目されている病気なのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    巨人入り若林楽人「4番気取り」なら新天地でも“塩漬け”不可避…打撃に求められる意識改革

    巨人入り若林楽人「4番気取り」なら新天地でも“塩漬け”不可避…打撃に求められる意識改革

  2. 2
    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  3. 3
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 4
    3選狙う小池都知事は情勢調査「一歩リード」も圧勝遠のき焦り…街頭演説も聴衆スカスカ

    3選狙う小池都知事は情勢調査「一歩リード」も圧勝遠のき焦り…街頭演説も聴衆スカスカ

  5. 5
    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚

    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚会員限定記事

  1. 6
    巨人が「同ポジション」緊急トレードで企む真の狙い…松原を西武に放出、若林を獲得

    巨人が「同ポジション」緊急トレードで企む真の狙い…松原を西武に放出、若林を獲得

  2. 7
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  3. 8
    小池知事は都知事選TV討論すべて拒絶…蓮舫氏が街頭演説で暴露し「逃げないで」と訴え

    小池知事は都知事選TV討論すべて拒絶…蓮舫氏が街頭演説で暴露し「逃げないで」と訴え

  4. 9
    永尾柚乃はもはや子役にあらず …すでに「助演女優レベル」の納得エピソード

    永尾柚乃はもはや子役にあらず …すでに「助演女優レベル」の納得エピソード

  5. 10
    高橋一生「ブラック・ジャック」の不安材料? ドクター・キリコ=石橋静河にやはり疑問の声

    高橋一生「ブラック・ジャック」の不安材料? ドクター・キリコ=石橋静河にやはり疑問の声