現役世代も65歳以下も「人間ドック」は有用…治療の信頼度も確保できる
できれば3つ、心臓エコー検査、造影剤を使う冠動脈CT検査、心臓から腹部大動脈くらいまでの単純CT検査を受けましょう。さらに、ホルター心電図のような連続した長時間の心電図検査を受けて、発作性の心房細動が出ていないかを確認しておけば間違いありません。
たとえば、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などがあって肺が傷んでいると、その分だけ心臓に負担がかかってトラブルが起こるリスクがアップします。また、高血圧があると腎臓の皮質が薄くなって、腎臓機能が徐々に悪化していき、晩年には人工透析になってしまう危険もあります。先ほど挙げた3つの検査をしっかり受けておけば、そうしたリスクまでも把握できます。
がんの場合、進行した膵臓がんなどでなければ、いまは1年か2年で亡くなることはほぼありません。抗がん剤も進化していて、高齢でも3年から5年は生きられますし、共存して生きていくこともできます。しかし心臓や血管の病気は急に発症して、なおかつ行動制限や生活制限が生じるケースが多くあります。これまでお話ししてきた検査をそれぞれの年代でしっかり受けておけば、そうしたリスクがない健康寿命がどれくらいなのかという予測ができ、充実したライフプランを立てやすくなるのです。