若年性認知症でも仕事を続けたい…どこに相談すればいい?
ジョブコーチ(職場適応援助者)への相談もお勧め
若年性認知症と診断された場合、まずは自分ができていることと、周囲のサポートが必要なことを自身で整理する必要があります。ただ、診断直後は本人だけでなく、家族も病気や将来に対する不安や焦りが強く、家族だけでは冷静な状況判断が難しいものです。若年性認知症に関する医療や福祉、就労などの悩みや困り事の相談に対して解決に向けた支援を行う「若年性認知症支援コーディネーター」に間に入ってもらい、病気の受け止めや、仕事における可能、不可能を一緒に整理してもらってください。
さらに、障害のある人と企業の両者に対して、就労サポートを行う「ジョブコーチ(職場適応援助者)」支援を利用して、今の部署で働き続けられるのか、それとも部署転換して就労の継続ができるかどうか代わりに相談を依頼するのもお勧めです。
以前、当法人で就労に関する相談を受けた方の中にも、若年性認知症支援コーディネーターやジョブコーチを利用して、営業職から総務のサポートや、工場の製造ラインから事務職など部署転換によって仕事を継続されている方が多くいます。
どちらも相談は無料です。まずは近隣の認知症疾患医療センターで若年性認知症支援コーディネーターを紹介してもらうといいでしょう。
▽川内潤(かわうち・じゅん)上智大学文学部社会福祉学科卒業。老人ホーム紹介事業、外資系コンサル会社、在宅・施設介護職員を経て、2008年に市民団体「となりのかいご」設立。14年に「となりのかいご」をNPO法人化、代表理事に就任。