著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

寒いと風邪をひきやすいのはなぜなのか?

公開日: 更新日:

 全国的にインフルエンザが大流行しています。インフルエンザも風邪の一種ですが、寒くなると風邪をひく人が増えて、その流行が多くなります。風邪をこじらせる人が多くなるのもこの時季の特徴です。それでは、なぜ寒いと風邪が増えるのでしょうか? 

 実はこれはあまり科学的には解明されていません。気温が低いと、病気で亡くなる人が多いことは確かです。心筋梗塞脳卒中のような動脈硬化が原因の病気は、冬に多く重症化もしやすいことが知られています。

 気温が低いと外と室内との寒暖差が大きくなり、肌が急に冷やされると血管が収縮して血圧が上がります。そのために寒い日に急に外に出ると、血管が収縮し血圧が上昇して発作が起こるのです。それでは、風邪のような感染症はなぜ寒いと増えるのでしょうか?

 感染症の原因となるウイルスによっては、低温で増殖しやすいことが知られていますが、そうしたウイルスは多くはありません。寒いと免疫力が低下するのではないか、というのは一つの説明ですが、実際には研究によっても結果はまちまちで、確実と言える証拠はないのです。いずれにしても寒いと風邪が重くなりやすいことは事実なので、その原因はどうあれ気を付けるに越したことはないのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース