寒いと風邪をひきやすいのはなぜなのか?
全国的にインフルエンザが大流行しています。インフルエンザも風邪の一種ですが、寒くなると風邪をひく人が増えて、その流行が多くなります。風邪をこじらせる人が多くなるのもこの時季の特徴です。それでは、なぜ寒いと風邪が増えるのでしょうか?
実はこれはあまり科学的には解明されていません。気温が低いと、病気で亡くなる人が多いことは確かです。心筋梗塞や脳卒中のような動脈硬化が原因の病気は、冬に多く重症化もしやすいことが知られています。
気温が低いと外と室内との寒暖差が大きくなり、肌が急に冷やされると血管が収縮して血圧が上がります。そのために寒い日に急に外に出ると、血管が収縮し血圧が上昇して発作が起こるのです。それでは、風邪のような感染症はなぜ寒いと増えるのでしょうか?
感染症の原因となるウイルスによっては、低温で増殖しやすいことが知られていますが、そうしたウイルスは多くはありません。寒いと免疫力が低下するのではないか、というのは一つの説明ですが、実際には研究によっても結果はまちまちで、確実と言える証拠はないのです。いずれにしても寒いと風邪が重くなりやすいことは事実なので、その原因はどうあれ気を付けるに越したことはないのです。