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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

コロナ禍の巣ごもりで同居人からの受動喫煙が増えている

公開日: 更新日:

 たとえ分煙しても、たばこの臭いを嗅ぐだけで健康被害を受けます。マンションのベランダで喫煙されている方を見ることがあります。おそらく、同居する家族に受動喫煙を指摘されての行動でしょう。しかし、まとわりついた煙は容易にはなくなりません。喫煙後45分間はエレベーターに乗ることはできないと決めている役所もあります。

 コロナ感染症の重症化リスクに喫煙者も挙げられます。コロナ感染症は、肺炎だけでなく、全身に病気を起こします。死を免れても、後遺症が残る方が多くおられるのです。

 ですから喫煙者の方は、もうここで覚悟するしかありません。コロナ禍を契機に禁煙しましょう。このコロナ禍を利点に転ずるとすれば、それしかないと考えます。

 これまで何度も禁煙を試みて繰り返している方も、いまが最後、絶好のチャンスだと思って禁煙しましょう。ひとりで決心するのが難しい方は病院の禁煙外来に行ってみるのもひとつの手です。

 コロナ禍で、日本国中、みんなみんなストレスの毎日で、さらにたばこを吸いたくなる……。しかし、ここがチャンスなのです。

 自分のため、周りのみなさんのため、たばこをやめましょう。

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