早期の腎臓病をチェックするには「eGFR」と「尿アルブミン」
もし、健康診断で尿タンパク検査は受けているという人は、その結果を見てください。尿タンパクが「+」であれば、腎臓に問題が起きている可能性があるので、すぐに腎臓内科を受診しなければなりません。「±」であれば、尿アルブミン検査を。この段階なら、早期の腎臓病を発見できる可能性があります。
さらに、これ以外の方法としてやっていただきたいのは、血圧の管理です。腎臓の機能低下は患者さんによってさまざまではありますが、高齢化を迎えている現在では腎臓の老化、つまり機能低下はできるだけ避けたいところです。特に注意して血圧を管理していただきたいのが、前述のeGFRが年齢に比して低下している人です。高血圧は腎臓病の発症に大きく関与しているので、血圧が高い人は、降圧薬の服用、そして塩分少なめの食事で、血圧を下げていかなくてはなりません。
血糖コントロールも大事ですが、糖尿病の人は血圧管理もしっかりやらなくてはならない。人工透析となると、余命が短くなるだけでなく、生活の質が著しく下がります。人工透析はだいたい1回5時間程度、週3回医療機関に通わなければならない。つまり、自由に使える時間が大幅に減るのです。「定年後は夫婦でゆっくり旅行でも」なんて思っていても、それが難しくなります。