「決定版 消費税のカラクリ」斎藤貴男著
秋に増税が予定されている消費税が、実はいかに不公正で、権力者の利権を無限に生み続ける「魔法の杖」であるかを明らかにした警世の書。
社会保障制度の充実安定のために消費税が導入されてから30年。最初の3%から現在の8%まで税率が引き上げられたのに、いまだに政府が絶えることなく財政危機で社会保障制度が維持できなくなると騒ぎ続けるのはなぜか、なんのための増税だったのかと指弾。
政府・識者・マスコミの増税不可避論の嘘を暴く一方で、消費税という税制が輸出企業に莫大な不労所得をもたらしている実態や、非正規雇用拡大と消費税の関係など、不平等な税制の仕組みと政府の本心を批判。日本の成長を妨げている消費税の本質が明らかにされる。
(筑摩書房 880円+税)