運動不足、血圧上昇、暴飲暴食…冬は腎臓にとって辛い季節
実際に岐阜県高山市内の総合病院で2012年までの4年間に同院でHbA1cを測定した患者を調べたところ、年によるバラつきはあるものの最高月は1、2、3月で、最低月は8、10、11月だった。
一方、血圧は一般的に1~2月に最大となり、7~8月に最小になることが知られている。冬は体温を保つために熱を外に逃がさないように血管が収縮し細くなるからだ。
このため、冬はそれまで通院してこなかった隠れ腎臓病の患者に急に症状が表れて慌てて病院の門を叩くケースも多かった。
「最近は健康診断で腎機能がチェックされるようになったため、季節に関係なく病院に通う腎臓病患者さんは増えています。それでも、冬に救急車などで運び込まれる心筋梗塞や脳卒中の多くはCKDを合併しているといわれ、CKDが初期の段階でも健康な人に比べて心筋梗塞や脳卒中を起こしやすいことが知られています」