【骨折】段ボールや雑誌を添え木にして包帯で固定
「肋骨の骨折は、基本的には自然に治る、心配の少ない骨折ですが、3本以上折れていると肺に刺さる危険性があります。肺に穴があく『気胸』を起こすと外科治療が必要なので、早く受診して見極めてもらうことが大切です。『呼吸』『せき』『笑う』だけでも痛むので、家庭に胸部バンドやサラシがあれば、胸に巻くと痛みが少しは軽減します」
骨折の治りが早いか遅いかは、骨がずれていないかと骨折の部位によっても違うという。血流の悪い部位は、骨がつくまで時間がかかる。大腿骨の頚部骨折は、ヒビでもクギで固定したり、人工骨頭に置き換えたりする手術が必要になることが少なくないという。
「股関節の場合、歩けても骨折していることがあります。ですから、太ももの付け根に痛みがあれば無理して歩かないでください。受診するときも、タクシーなどの交通手段を使って、できるだけ股関節を動かさないことが重要です」
やってはいけないのは、整形外科で診断がつく前に接骨院や整骨院へ行ってしまうこと。骨折しているのに触られてしまうと骨がずれてしまう。急性の外傷は必ず整形外科を受診しよう。