もうイメージには騙されない 食品表示の正しい読み解き方
【ポテトチップス】
「(C)と(D)では原材料名に違いが見られます。(C)はじゃがいもが先頭に表示されているのに対して(D)はポテトフレークがトップです。フレークとは薄片にしたものという意味です。つまり(C)は生のじゃがいもをスライスして油で揚げたものですが、(D)はじゃがいもを粉末状にした加工食品であり、固めて油で揚げたものです。ポテトフレークを使うのは長期保存できるため材料不足に陥るリスクがないこと、どこの国のじゃがいもも使えること、サクサクとした食感を得やすいこと、加工するので大きさが均一で見た目がキレイであること、などのメリットのためです」
ちなみに(E)に使用されているたんぱく加水分解物とは小麦や肉などを原料とする食品のひとつ。うまみを調整するために使われる。
「たんぱく加水分解物は比較的簡単な加工で製造されるため『添加物』でなく『食品』扱いになっています。この表示があれば、風味を強調していると考えると良いでしょう」
ちなみに食品表示法では食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかである食品のうち、とくに発症者数や症状の重症度が高く、表示する必要性の高い食品7品目を「特定原材料」として定め、表示を義務づけている。また、20品目を「特定原材料に準ずるもの」として、可能な限り表示するよう推奨している。